小学生の夏休みの自由研究。
どんなことをしたらよいのか、保護者としてどのようにかかわったらよいのか悩みませんか?
小学校低学年(1年生と2年生)では、まだ理科と社会の授業も始まっていないので、自由研究は図工に関連した工作に取り組むのがおすすめです。
小学校低学年の子供にとって、自分で課題を設定するのは難しいので、保護者が課題の候補を提案し、子供に選択させる方法がよいと思います。
課題が決まっても子供がひとりで進めるのはやっぱり難しいので、保護者が一緒に考え、サポートすることになります。
ということで、小学生の夏休みの自由研究には保護者が積極的にかかわっていきましょう。
でも、子供の自由研究のサポートは保護者にとって負担です。
ゼロから取り組むと大変なので、市販のキットなどをうまく活用しましょう。
ここでは、ライフサイエンス系博士(本ブログの管理人で小学1年生の女の子の父親)が、小学校低学年の自由研究に役立つ市販の工作キットを選んで紹介します。
気になるものがあったら、子供に自由研究の課題として提案してみてくださいね。
目次
小学校低学年の自由研究は図工系が多い

大学生(120名、女子大学所属)が小学生時代に行った夏休みの自由研究のテーマを調べた文献では、
小学1年生時代には65名が自由研究を行いそのうちの49名が図工系の自由研究を、
小学2年生時代には67名が自由研究を行いそのうちの48名が図工系の自由研究を
行ったことが報告されています(参考文献1)。
このことから、小学校低学年(1年生と2年生)の多くが夏休みの自由研究の課題として図工系(工作)を選んでいることがわかります。
小学校低学年では、まだ理科と社会の授業も始まっていないこともあり、自由研究は図工に関連した工作に取り組むのが無難です。
自由研究に保護者のサポートは必要

自由研究は、子どもが自らの問題意識に基づきながら方法を考え、主体的に問題解決に取り組む活動ですが(参考文献2)、知識や経験が少ない小学校低学年の子供にとって簡単なことではありません。
夏休みということもあり、小学校の先生からの指導は限定的であり、子供が頼れるのはお母さんやお父さん、身近な保護者です。
大変かもしれませんが、子供の自由研究をサポートしてあげてください。
子供が自由研究を通じて、最後までやり遂げて達成感を味わえるように導いてあげられるといいですね。
小学校低学年の自由研究に市販のキットを活用

夏休みの自由研究として工作に取り組むとしても、工作の課題となるものを調べてゼロから始めるのは大変な労力が必要になります。
子供が自分で工作に関することを調べるなら学習として大きな意味がありますが、保護者がやる場合は子供の学習にはなりません。
ここは無理をせずに市販のキットを活用し、市販のキットを少し工夫してオリジナルなものをつくるように子供を導くのがよいと思います。
その場合、子供は市販のキットを観察してオリジナルなデザインを考え、行動する必要があるので、自由研究(自らの問題意識に基づきながら方法を考え、主体的に問題解決に取り組む活動)として成立します。
自由研究に役立つ市販のキット8選

小学校低学年の自由研究に役立つ市販のキットを8つ紹介します。
子供が自分でデザインを考えて主体的に取り組むことができるものを中心に選びました。
自由研究1
「からくりのタネ」シリーズ
「からくりのタネ」シリーズはからくり(動きの仕組み)の違う商品が全部で5つあります。
約2 mmの厚紙でできたパーツを組み立て、自由に装飾をデザインしてオリジナルの作品をつくることができます(デコレーション用のおまけパーツもたくさんついています)。
「からくりのタネ」の商品開発には大学教員(東海大学工学部)もかかわっていて、作品づくりを楽しむことで、実際の機械工学でも使われている機構を自然に理解できるようになっています。
動きのある作品ができるので、夏休みの工作として学校に提出すると友達の注目を集めるかもしれませんよ。
関連記事「創造力UP!小学校低学年の工作に「からくりのタネ」【博士のレビュー】」で詳しく紹介しているので、そちらも参考にしてください。
自由研究2
ユカイな生きものロボットキット
ロボットに興味がある子供にピッタリなキットです。
自由な発想と創造力で自分だけのオリジナルロボットを作ることができます。
ロボットといってもモーターと電池、スイッチの簡単な仕組みで、電動のおもちゃになれた小学校低学年であれば抵抗なく取り組めます。
結束バンドを応用してロボットの腕や足をつくり、ぴょこぴょこ動くオリジナルデザインの生き物ロボットをつくることができます。
関連商品の小学生ロボコン公式キットも自由研究によさそうです。
自由研究3
ペットボトルで作れる エコ 万華鏡 キット
万華鏡をつくるキットで、ペットボトルを使用します。
ペットボトルを使った万華鏡本体のデザインを工夫すれば、オリジナルな作品ができます。
万華鏡なのでのぞいても楽しいです。
ペットボトルの使用は夏休みの自由研究らしさがあり、リサイクルやエコ、SDGsなどについて考えるきっかけにもなります。
キットにはドリームリボン、マリーナ、きょうりゅうなど複数の種類があります。
自由研究4
自由工作に最適!楽しく作って・楽しく貯金(ちょっ金ハウス)
家の煙突からお金(コイン)を入れると、コインが自動的に分かれて貯金できる仕掛けがあります。
コインが分かれる仕掛けは見ていて楽しく、ついついお金をいれたくなります。
組み立てた後に、自由にペイントできてオリジナル作品ができます。
自由研究5
木製のパチンコこうさくキット
組み立てが比較的簡単で、小学校低学年の子供に向いています。
自由に絵を描いてデザインすることができます。
つくった後に遊ぶ楽しみもあります。
自由研究6
工作キット ねんどで風鈴作り 工作ニスセット
暑い季節に涼しげな音色を奏でる風鈴をつくることができます。
粘土で形をつくって色づけした風鈴は、オリジナル性の高い作品になります。
小学校低学年の子供でも取り組みやすい内容です。
自由研究7
ルミカ おうちでできる!サイエンス&クラフト クローンフィンガーをつくろう!
指などの手の一部の石膏像をつくることができます。
指の形を考えて石膏像をつくれば、カードホルダーやペンホルダーなどもつくれます。
色を塗って仕上げるとアート作品になりますよ。
アイデア次第で面白い作品ができそうです。
自由研究8
Magic Crystal
見ごたえのあるクリスタルを作製できます。
クリスタルはリン酸モノアンモニウムが結晶となったもので、クリスタルが大きくなるまで10日かかります。
観察記録や感想を添えて提出すると、自由研究になりそうです。
(以下の画像リンクから商品の詳しい説明や作り方のコツがのっているMagic Crystalの公式サイトに行けます)

関連記事「マジッククリスタルを育てるコツ教えます!自宅でクリスタルづくり」もよかったら読んでみてください。自由研究のヒントになるかもしれません。

まとめ
小学校低学年(1年生と2年生)の夏休みの自由研究に役立つ市販の工作キットを紹介しました。
夏休みの自由研究は子供だけでなく保護者にも負担が大きいです。
無理せずに市販の工作キットをうまく活用してください。
たとえ市販の工作キットを使用しても、子供がひとりで進めるのはやっぱり難しいので、保護者が一緒に考え、サポートしてあげてくださいね。
参考文献
- 鞠子典子. 小学生の保護者が子供の夏休みの自由研究に抱える不安. 駒沢女子大学 研究紀要 2018 25:249-258.
- 佐藤綾, 栗原淳一. 子どもが理科の自由研究を進める上で必要とする指導・支援-ウェブ検索解析と小・中学校教科書の比較から-. 教材学研究 2016 27:143-150.
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