マジッククリスタル(Magic Crystal)は、クリスタルを自宅で育てることができるキットです。
大人も子供もクリスタルの成長を毎日ワクワクしながら観察できます。
私も娘と一緒につくってみましたが、できあがったクリスタルはファンタジーの世界から出てきたような美しさです。
ただし、作り方や作る環境でクリスタルの形は変化するので、できあがったクリスタルの形に納得できない場合もあるようです。
よくある不満としては、クリスタルが立ち上がらずに平面状に広がること!
できあがったクリスタルが平べったいと残念ですよね。
この問題は、クリスタル作製時にクリスタルの種が土台の中央以外に広がることで起こります。
クリスタルの種を中央に集まるようにまけば、クリスタルは立ち上がって、平面状に広がることを回避できます。
クリスタルの種を土台の中央にまく方法としては、筒を使う方法が簡単でおすすめです。
筒を使ってクリスタルの種を土台の中央に誘導できます。
以下では、ライフサイエンス系博士(本ブログの管理人)がマジッククリスタルを育てるコツを紹介します。
目次
マジッククリスタル(Magic Crystal)とは
マジッククリスタル(Magic Crystal)は、株式会社OTOGINOから発売されているクリスタルを育てる商品です。
クリスタルはリン酸モノアンモニウムが結晶となったもので、約10日で見ごたえのある美しいクリスタルができます。
クリスタルの成長を短期間で見ることができるため、成長を毎日観察する楽しみも魅力です。
環境によって形や大きさが変わるので、世界にたったひとつのオリジナルクリスタルができます。
カラーも13色から選べます。
作る楽しさ、育つ楽しさ、飾る楽しさのある商品です。
定価は680円(税込)とお手頃です。
マジッククリスタルは、公式サイトまたはAmazonなどで販売されています。
我が家はマジッククリスタルの公式サイトから購入しました。
娘はライトブルー(作る作業は私が担当)、妻はオレンジの色を選びました。
\自分で育てる不思議なクリスタル/
マジッククリスタルはクリスタルが平べったくなることもある
マジッククリスタルは作り方や作る環境によって形や大きさが変わるので、できあがるクリスタルの形も人それぞれです。
場合によってはクリスタルが立ち上がらずに平面状に広がることもあります。
これは、クリスタルをつくる時にクリスタルの種が土台の中央以外に広がることで起こります。
クリスタルの種を土台の中央にまくためには筒の使用がおすすめ
クリスタルの種を土台の中央に集まるようにまけば、クリスタルは立ち上がって、平面状に広がることを回避できます。
クリスタルの種を土台の中央にまく方法としては、筒を使う方法が簡単でおすすめです。
筒の作り方
筒はクリアファイルを使って簡単に作ることができます。
クリアファイルを12 cm× 10 cmの大きさに切って、長いほう(12 cm)が縦になるよう巻いて筒状にしてセロハンテープで留めれば完成です。
筒の下側の穴は1~2 cm程度がおすすめです。
筒の上側の穴は大きくしておくと、クリスタルの種を入れやすくなります。
また、クリスタルの種を筒に入れるための薬包紙(コピー用紙を10 cm× 10 cmに切ったもの)も準備してください。
マジッククリスタルの作り方の実際
説明書(作り方)に従ってマジッククリスタルをつくります。
①クリスタルパウダーを容器に入れ、容器の上方にある線まで熱湯を入れます。
必ず先にパウダーを入れ、沸騰させた熱湯を入れます。
②クリスタルパウダーを完全に溶けるまでかき混ぜ、その後蓋を閉め常温になるまで待ちます。
クリスタルパウダーが完全に溶けるまでかき混ぜます。
蓋は締めずにのせておくだけで大丈夫です(蓋をするのはホコリが入らないようにするためです)。
我が家の場合は、常温にするために3時間ぐらい置いておきました。
③常温になったら蓋をあけ、平らな面を下にして土台を沈めます。
④気泡がなくなったらクリスタルの種をまきます。
沈めた土台から気泡が出なくなるまで待ちます(30分程度)。
クリスタルの種をいれたら動かすことができないので、クリスタルを成長させる場所で作業を行います。
我が家は玄関にしました。
コツ!(筒を使ってクリスタルの種を土台の中央にまく)
土台の下に大きな泡がある場合は、土台をかき混ぜ棒などで軽くつついて泡を除いておきます。
薬包紙(コピー用紙を10 cm× 10 cmに切ったもの)にクリスタルの種を全量のせておきます。
筒を土台の中央に立てるように容器に入れ、手で動かないように支えます。
筒の先端は土台に触れる状態にしてください。
薬包紙にのせたクリスタルの種を筒の中にすべて入れ、筒を垂直にゆっくりと引き上げます。
これでクリスタルの種を土台の中央にまくことができます。
種をまいたら容器を動かさないようにします。
⑤蓋をして24時間待ちます。
蓋は容器にのせるだけで大丈夫です。
容器を動かさないように注意してください。
⑥24時間後蓋を外します。
24時間後にはクリスタルの観察が可能です。
(子供だけでなく大人もテンションが上がります)
⑦10日間そのままクリスタルが成長するのを待ちます。
10日間ではクリスタルが小さい気がしたので、我が家では倍の20日間クリスタルを成長させました。
最初の数日はクリスタルの成長がわかりやすく、娘をはじめ家族でワクワクしながら観察しました。
ライトブルーは溶液の色が濃く中のクリスタルが良く見えませんでした。
一方、オレンジは溶液の透明度が高くクリスタルの成長がよく観察できました。
クリスタルの成長を観察したい場合は、ホワイトやオレンジなどの薄めの色を選んだほうがよさそうです。
⑧溶液を流しに捨てて、土台ごとクリスタルを取り出します。
クリスタルは折れやすいので注意深く取り出して、新聞紙の上などで乾燥させます。
ライトブルーは土台の中央からクリスタルが上部に立ち上がっていました。
オレンジは土台の中央から少しずれてしまいましたが、こちらもクリスタルが上部に立ち上がり、平面状に広がることを回避できていました。
⑨土台から外し、乾燥させて完成です。
説明書の作り方には土台から外す用になっていましたが、クリスタルが壊れそうだったので、我が家では土台に着けたままで完成としました。
マジッククリスタルはビフォスファマイト
マジッククリスタルはリン酸モノアンモニウム(りん酸二水素アンモニウム)が結晶となったものです。
これは鉱物名としてビフォスファマイト(Biphosphammite)と呼ばれます。
ビフォスファマイトは、ピラミッドが上下にくっついたような形の結晶になることが多く、正方晶系の鉱物になります(参考文献1)。
本来の色は透明~白色なので、マジッククリスタルでは人工着色料で色付けされていると推測されます。
モース硬度が1.0~2.0と非常に柔らかいクリスタルのため、取り扱いには注意が必要です。
マジッククリスタル(ビフォスファマイト)を育てるコツは温度と湿度
溶液の温度が下がること、水分が蒸発して溶液が濃くなることにより、溶けきれなくなった溶質が析出してクリスタルができます(参考文献1)。
梅雨時や真夏は溶液の温度も高く、蒸発量も少ないためクリスタルがゆっくり育ちます。
そのため、20℃以上の室温を保った環境でクリスタルが成長した場合、細く美しいクリスタルが育つ傾向があります。
(我が家は梅雨時にマジッククリスタルづくりを行ったので、細く美しいクリスタルになりました)
一方、低い温度の環境下では、クリスタルが急速に成長し、大きな塊にしか育たない場合や、結晶が太くなる傾向があります。
冷蔵庫でマジッククリスタルを育てると、面白い形になるかもしれませんね。
温度と湿度をコントロールすることで、好みのマジッククリスタルを育てることが可能かもしれません。
まとめ
マジッククリスタルを育てるコツを紹介しました。
1つ目のコツは、筒を使ってクリスタルの種を土台の中央にまくことです。
これによりクリスタルは立ち上がって成長し、平面状に広がることを回避できます。
2つ目のコツは温度と湿度のコントロールです。
高温で多湿の環境だとクリスタルはゆっくり育ち、細く美しいクリスタルになる傾向があります。
一方、低温で乾燥した環境だとクリスタルは急速に成長し、大きな塊にしか育たない場合や、結晶が太くなる傾向があります。
もし、マジッククリスタルを育てる場合はこれらのコツを意識してみてくださいね。
マジッククリスタルはお手頃価格なので、同時に複数購入していろいろな条件でクリスタルを育てて形を比べてみるのも面白いかもしれません。
\何度でも作りたくなる楽しさ/
参考文献
1. さとうかよこ. 鉱物レシピ 結晶づくりと遊びかた. グラフィック社 2015.
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