玄関でゴキブリと遭遇した経験はないですか?
私の経験をご紹介しますと、夏の朝、出かけようと玄関を開けたら、ドアノブを押した腕の上にゴキブリが降ってきたことがありました。
一瞬何が起こったのかわかりませんでしたが、黒い成虫のゴキブリであることを認識した瞬間、パニックとなり腕を振って玄関ドアにぶつけてしまいました。
ゴキブリは外に逃げて行ったので室内への侵入は防ぐことができましたが、腕を玄関ドアにぶつけた際に腕時計に傷がついてしまいました(涙)。
どうもこのゴキブリは家の外壁を移動し、玄関ドアの上の隙間部分に入り込み潜んでいたようです。
そして、ドアを開けた拍子に落下して私の腕にダイレクトアタックとなったようです。
思い返してみると、ゴキブリは室内で遭遇することもありますが、玄関周りをはじめとした家の周りの屋外で見かけることが結構ありました。
思い当たるゴキブリとの屋外での遭遇
・玄関付近で遭遇
・ベランダにたまった落ち葉などを掃除していた時に遭遇
・家の外壁にくっついているのを目撃
・花を植えておいた鉢を移動するときに遭遇
・家の前の道路で車にひかれた死骸を目撃
また、我が家では室内で遭遇する場合、窓付近で遭遇する確率が高いです。
そのため、ゴキブリは外からやってくると最近は考え、対策するようになりました。
ここでは、私の経験や研究論文などを基に、屋外からのゴキブリ侵入への対策などをご紹介したいと思います。
目次
外からやってくるクロゴキブリ
我が家で見かけるゴキブリの成虫は黒くて、たまに飛びます。
ネットの画像を基に調べた結果、これはクロゴキブリという種類のゴキブリでした。
クロゴキブリ[Periplaneta fuliginosa(Serville)](参考文献1-3)
成虫(外見:光沢のある黒褐色)
幼虫(外見:赤褐色)
幼齢幼虫(外見:触角と体に白帯がある)
成虫になるまでに1年以上を要し、卵鞘(らんしょう)は流し台の下などに貼り付けられる。
夏季を中心に活動し、幼虫と卵で越冬能力がある。
クロゴキブリは全国に分布し一般家庭で最も普通にみられるゴキブリです(参考文献1)。
屋外にも生息しており、自動販売機やプランターの下、都市公園の樹木や歩道の植え込み、屋外緑地の樹幹、木の根元にある樹洞などにいるようです(参考文献2)。
そしてベランダにも生息している場合があります(参考文献1)。
例えば、14階建てマンションの6階のベランダでも、多くのクロゴキブリが捕獲されています(参考文献1)。
これらの屋外に存在するクロゴキブリが室内へと侵入してきます。
クロゴキブリの屋外からの侵入方法
クロゴキブリが室内に侵入する方法として考えられるものを以下に挙げます。
・窓と窓枠の隙間から侵入
・玄関ドアとドア枠の隙間から侵入(ドアに郵便受けがあればそこからも)
・換気扇から侵入
・エアコンのドレンホースから侵入
・ベランダなどから室内に移動させた鉢植え植物に紛れて侵入
・ダンボールなどの荷物に紛れて侵入
クロゴキブリの屋外からの侵入対策
クロゴキブリの屋外からの侵入への対策としては、侵入経路をふさぐことが考えられます。
しかしながら、すべての侵入経路を見つけてふさぐことは現実的には難しいです。
実施可能な対策は、侵入経路と明らかにわかるところを対処し、あとは家の周囲にいる屋外のクロゴキブリの数を極力減らすことです。
以下にクロゴキブリの屋外からの侵入対策を3つご紹介します。
① 侵入防止効果のある殺虫スプレーを使用した侵入経路対策
玄関や窓の隙間など、クロゴキブリの侵入の可能性がある場所に侵入防止効果のある殺虫スプレーすることが侵入経路対策になります。
冒頭で私の玄関でのクロゴキブリ遭遇体験を紹介しましたが、それ以後は侵入防止効果のある「ゴキバリア」を玄関の隙間にスプレーしています。
あの悲劇は今のところ繰り返されていません。
侵入防止効果のある殺虫スプレーは効果の持続時間が数週間から1か月程度なので、定期的に使用してください。
「ゴキブリがいなくなるスプレー」なども同様の効果があると思います。
② 屋外用のゴキブリ駆除剤を使用する
家の周りのクロゴキブリを駆除するには、屋外用のゴキブリ駆除剤を玄関周りやベランダ、家の外壁に設置するのが効果的です。
我が家では「ブラックキャップ 屋外用」を使用していますが、これにより室内でゴキブリに遭遇する確率が大幅に減りました。おすすめです。
効き目は1年間なので毎年新しいものを設置してください。
設置時期は暖かくなりはじめる4月ごろがおすすめです。
③ ベランダや玄関周りに植木鉢などを置かない
クロゴキブリはベランダや玄関周りに置かれた植木鉢に潜伏し、越冬する可能性があります(参考文献1)。
クロゴキブリは越冬の休眠状態から発育を再開するためには適度の寒冷期間が必要で(参考文献2)、屋外の植木鉢などが越冬に適しているようです。
クロゴキブリの越冬の手助けになる植木鉢などはベランダや玄関周りに置かないようにしましょう。
また、ベランダの植木鉢などは夏場にはクロゴキブリの繁殖場所となる可能性もあります。
どうしても植木鉢などを置きたい場合は、屋外用のゴキブリ駆除剤をその周囲に多めに設置しましょう。
室内にゴキブリが棲みついてしまったら
もし室内にゴキブリが棲みついてしまった場合は、害虫退治屋さん やムシプロテック 、害虫駆除110番 などの害虫駆除の専門業者にお願いしたほうが良いかもしれません。
ゴキブリは繁殖力が強いですし、どこに卵を産み付けているかわかりません。
苦手な人はゴキブリの死骸を見るのも嫌だと思います。
まとめ
クロゴキブリは屋外から家の中に侵入してきます。
家の周囲にいる屋外のクロゴキブリの数を減らし、侵入経路対策をすることでクロゴキブリとの室内での遭遇を回避しましょう。
編集後記
我が家では室内でゴキブリに遭遇した時のために、ほうきと塵取り、虫捕り網、殺虫剤を準備しています。
特に虫捕り網はゴキブリの動きを封じることができるのでおすすめです。
上手くいけば虫取り網で捕まえて、屋外に逃がすこともできます。
参考文献
- 中野敬一. マンションにおけるクロゴキブリのベランダと室内での行動特性. ペストロジー 2019 34(2):95-99.
- 辻英明. クロゴキブリの野外潜伏場所(樹洞)からの分散パターン. Med Entomol Zool 2018 69(3):159-163.
- 谷川力. 建造物移設によるネズミ・ゴキブリの防除対策について. 文化財の虫菌害 2017 73:3-6.
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