カーシェアは、車を必要な時間だけ安く利用できて便利ですよね。
でも、カーシェアは不特定多数の人が利用するので衛生面がちょっと気になります。
もちろんカーシェアの車は定期的に清掃が行われていますが、自分でも乗る前に気になる部分を除菌シートなどで除菌してキレイにしておくほうが安心です。
除菌する場所は、車室内のハンドル(ステアリング)やギアシフト、ウインカー、ドアハンドル、窓のスイッチなど手が触れるところです。
あと、見落としがちなのがドリンクホルダー周り!
実はドリンクホルダー周りは雑菌が多い場所なんです。
ここも除菌シートなどで除菌して、気持ちよくカーシェアを利用しましょう。
車の使用後は、次の人のために車を清掃し、できれば除菌もしておいてあげてください。
以下では、ライフサイエンス系博士(本ブログの管理人)が自動車の室内で雑菌が多い場所などを紹介します。
自動車の室内で雑菌が多い場所はどこ?
2014年にアメリカのミシガン大学とフォード・モーターの研究グループが、自動車の室内で雑菌が多い場所を調査した結果を論文で発表しています(参考文献1)。
その結果では、ハンドル(ステアリング)、ギアシフト、ドリンクホルダー周辺に雑菌が多いことが報告されています。
ハンドルは運転中に常に触れていますよね。
ギアシフトも必ず運転中に触ります。
このような運転中に頻繁に触れる部分が雑菌の多い場所となっています。
手に由来した雑菌が付着するだけでなく、汗や皮脂など雑菌の増殖に必要なものが頻繁に付着する場所なので、雑菌が多くなってしまうようです。
他にもよく触れるドアハンドルや窓のスイッチも雑菌が多い傾向があります。
特に雑菌が多いのはドリンクホルダー周辺
車室内で特に雑菌が多い場所はドリンクホルダー周辺で、ハンドルなどよりも雑菌の数が多い傾向があります(参考文献1)。
ドリンクホルダー周辺は、ドリンクがこぼれたり、冷たいドリンク表面に結露した水分がドリンクホルダーについたりします。
雑菌が増えるのに必要な水分が供給され、さらにドリンク由来の栄養分も供給される場合があるので、ドリンクホルダー周辺は雑菌が増えやすい場所になっているようです。
どんな雑菌がいる?
ハンドルなど手が触れる場所にいる雑菌は、主にStaphylococcus属細菌(表皮ブドウ球菌や黄色ブドウ球菌など)とPropionibacterium属近縁細菌(ニキビの原因となるアクネ菌など)です(参考文献1)。
両方とも人間の皮膚にいる細菌なので、触れることなどで付着したことが考えられます。
これらの細菌の多くは無害ですが、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)などの日和見感染性(病原性)の細菌がいる可能性もあるので注意が必要です。
一方、ドリンクホルダー周辺には様々な種類の細菌がいるようです。
ドリンク由来の成分が栄養となり、ドリンク由来の成分を好む様々な細菌が増殖する可能性があります。
また、近年はウイルス感染症も考慮する必要があります。
ウイルスも手が触れる場所などに存在する可能性があります。
車の衛生が気になるなら除菌シートで拭いて除菌
カーシェアは、車に乗る前に車室内のハンドルやギアシフト、ウインカー、ドアハンドル、窓のスイッチなど手が触れる場所、そして、ドリンクホルダー周辺を除菌シートで拭いて除菌すると衛生的です。
カーシェアの車には掃除道具がおいてありますが、除菌シートがない可能性があります。
除菌シートは自分で準備しておくほうが無難です。
また使用後の除菌シートはゴミとして持ち帰る必要があります。
ゴミ袋も準備しておきましょう。
除菌シートのおすすめ
ゴミ袋としても使用できる携帯できるキッチンパック
まとめ
カーシェアの車を衛生的に使用するために、ハンドル(ステアリング)やギアシフト、ウインカー、ドアハンドル、窓のスイッチなど手が触れる場所と、ドリンクホルダー周辺を除菌シートで拭いて除菌することをおすすめします。
また、使用後は次の人のために、同様の場所を除菌しておいてあげてくださいね。
参考文献
- Stephenson RE et al. Elucidation of bacteria found in car interiors and strategies to reduce the presence of potential pathogens. Biofouling 2014 30(3):337-346.
<おすすめ記事>