春の道端で見かける小さなライトブルーの花。
小さな花ですが、よく見るとかわいらしいです。
名前はキュウリグサといいます。
葉をもむとキュウリに似たニオイがすることからこの名前がつけられたそうですが、実際にキュウリと共通する化学成分を有しています。
キュウリグサ
キュウリグサ(胡瓜草)
学名:Trigonotis peduncularis
別名:タラビコ
分類:ムラサキ科キュウリグサ属
花期:3~5月
分布:日本全土
葉をもむと、キュウリに似たニオイがすることから、この名前がつけられた。
色で見わけ五感で楽しむ野草図鑑(1)
花は茎の上のほうに集まってつき、花序の先端はくるりと巻いているが、花が咲くにつれて、だんだんまっすぐになっていく。
花は直径約2 mmで小さく、淡青紫色で、中心近くが黄色い。
花冠は先が5つに分かれて5枚の花弁のように見える。
草丈は15~30 cmほどで、葉の長さは1~3 cm。
キュウリグサはキュウリと同じ成分を有している
キュウリグサは葉や茎を揉めばキュウリのニオイがしますが、実際にキュウリと同じ成分が存在するのかどうかキュウリグサの化学成分を調べる研究が行われています(2)。
その結果、キュウリグサからキュウリの特徴成分であるn-nonanal、n-nonanol、cis-3-nonen-1-ol、cis-6-nonen-1-ol、cis, cis-3,6-nonadien-1-olなど一連のC9化合物が徴量ながら確認されました。
化学成分の面からもキュウリグサのニオイがキュウリに似ているといえます。
参考文献
- 高橋修, 藤井伸二(監修). 色で見わけ五感で楽しむ野草図鑑. ナツメ社 2014.
- 藤田眞一, 野上喜代. キュウリグサ (Trigonotis peduncularis Benth.) の揮発性成分. 日本農芸化学会誌 1993 67(8):1185-1188.
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