タンポポに似た花を咲かせるオオジシバリ。
さらにオオジシバリはジシバリととてもよく似ています。
見分ける違いとしては、ジシバリの葉が丸いのに対して、オオジシバリの葉は細長いへら型で切れ込みがあります。
オオジシバリ
オオジシバリ(大地縛り)
学名:Ixeris japonica
分類:キク科ニガナ属
花期:4~5月
分布:日本全土
ジシバリ(イワニガナ)によく似ていて大きいことからオオジシバリ(大ジシバリ)と呼ばれます。
オオジシバリはジシバリに比べると花と葉のサイズが大きくなります。
頭花はジシバリによく似ていて、タンポポと同じように舌状花だけの集まりで、筒状花はありません。
茎は横に地をはいます。
あぜ、河川敷、野原などに自生します(参考文献1)。
オオジシバリとジシバリを見分けるポイント
ジシバリの葉が丸いのに対して、オオジシバリの葉は細長いへら型で切れ込みがあります(参考文献2)。
細くすっと伸びた茎の頂点に黄色い花を咲かすジシバリ。 黄色い花はやや平面的に開き、中心部分には複数の黒っぽい雄しべの葯(やく)が目立ちます。 春の日当たりのより…
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オオジシバリの雑学
かつて養蚕業は日本の主要産業で、カイコ(蚕)の飼育には桑の葉が基本的に用いられていました。
1976年の論文では、カイコを飼育可能な桑の葉以外の植物葉として、オオジシバリの葉が適していることが報告されています(参考文献3)。
養蚕業が衰退していなければ、オオジシバリはカイコの飼育に利用されていたかもしれませんね。
参考文献
- 岩槻秀明. 街でよく見かける雑草や野草がよーくわかる本. 秀和システム 2006.
- 高橋修, 藤井伸二(監修). 色で見わけ五感で楽しむ野草図鑑. ナツメ社 2014.
- 村越重雄, 瀧口義夫. クロラムフェニコールに浸漬したオオジシバリ葉による蚕の全齢飼育. 日本蠶絲學雜誌 1976 45(2):179-182.
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