運動ができる小学生は、クラスの中で一目置かれたりしますよね。
小学生の年代では、運動ができることは自己肯定感にも影響します。
でも、同じ学年でも遅生まれ(誕生月が4~6月)の子供と早生まれ(誕生月が1~3月)の子供の間には生まれ期の影響による大きな体力差があり(体力:遅生まれ>早生まれ)、早生まれの子供のほうが運動は不利になります。
小学生の体力テストを分析した2021年発表の研究論文では、小学1年生から6年生の期間は、遅生まれの子供のほうが早生まれの子供より運動でよい結果を出しやすいことが報告されています(参考文献1)。
これでは早生まれの子供はかわいそうですよね。
上記で紹介した研究論文(参考文献1)によると、この生まれ期の違いによる体力差を小さくするためには、早生まれの子供がスポーツ/運動習慣を低学年期に持つことがカギだそうです。
もし、お子さんが早生まれの場合は、低学年のうちにスポーツの習い事をはじめさせてみてはいかがでしょうか?
そうすれば小学校での運動でもいい結果を出せて、お子さんの自己肯定感が高まることにつながるかもしれません。
以下では、ライフサイエンス系博士(本ブログの管理人)が、2021年の研究論文(参考文献1)をもとにもう少し詳しくご紹介します。
小学生の体力テストを分析した2021年の研究論文の概略

小学生の体力テストを分析した2021年の研究論文(参考文献1)では、小学1年生から6年生までの男女98,615名(平成28年度に静岡県の公立小学校386校に在学)の体力テストを対象に分析が行われました。
その結果、すべての学年・性別において遅生まれの子供は早生まれの子供よりも体力テストの得点がよい傾向があり、生まれ期が体力テストに影響することがわかりました。
(体力テストの得点:遅生まれ > 中生まれ > 早生まれ)
また、この研究では子供のスポーツ活動の有無の影響も調査されました。
その結果、中学年次(男子は2~3年生、女子は3~4年生)において、早生まれスポーツ活動群の体力テストの得点は、遅生まれ無所属群(スポーツ活動なし)よりも高く、体力水準に逆転現象が認められました。
これは、早生まれの子供であっても、スポーツ活動を行うことで、 生まれ期の体力差を埋めたり、無所属群よりも高い体力を得たりする可能性を示しています。
早生まれの子供は低学年からスポーツの習い事をはじめたほうがいい

上記のように、早生まれの子供は同学年内での体力テストや運動評価で不利になります。
小学校での体力テストや運動評価が低いと、運動意欲低減や苦手意識、自己肯定感の低下につながる可能性があり、早生まれの子供はそのような状況におちいりやすいといえます。
上記で紹介した研究の論文(参考文献1)によると、生まれ期の違いによる体力差を小さくするためには、早生まれの子供がスポーツ/運動習慣を低学年期に持つことがカギだそうです。
もし、お子さんが早生まれであるなら、小学1年生ごろからスポーツの習い事をはじることをおすすめします。
スポーツの習い事はなにがいい?

2021年のベネッセによる「小学生の習い事調査」(参考サイト2)では、小学生が実際にしている習い事ランキングでスポーツは、水泳(1位)、サッカー・フットサル(7位)、体操・リトミック(8位)、ダンス(12位)、武道(13位)(6%)、テニス(14位)、バレエ(16位)、野球(17位)がランクインしています。
お子さんが特にこだわりを持っていない場合は、人気のあるスポーツの習い事の中から検討してもよいかもしれません。
ただし、楽しく続けていくためにはスポーツの種類が体質に合っていることが重要です。
自分の体質にあったスポーツなら上達も早く、成功体験を積み重ねてスポーツがより楽しくなり、長く続けることも期待できます。
現在は低価格でスポーツに関連する遺伝子(スポーツ遺伝子)を調べることができます。
例えば、エクササイズジュニア遺伝子検査キットだと7,700円(税込)です。
スポーツ遺伝子を調べることで体質(運動能力のタイプ)がわかり、お子さんの体質にあったスポーツの種類を知ることができます。
スポーツ遺伝子を先に調べて、その結果をもとにお子さんにあったスポーツの習い事を決めるのも1つの方法です。
関連記事「子供の習い事は何のスポーツがいい?スポーツ遺伝子で調べる!」でスポーツ遺伝子について詳しく紹介しているので、よかったら読んでみてください。

まとめ
小学生の6年間は、遅生まれの子供と早生まれの子供の間には生まれ期の影響による大きな体力差があり(体力:遅生まれ>早生まれ)、早生まれの子供のほうが運動は不利になります。
生まれ期の違いによる体力差を小さくするためには、早生まれの子供がスポーツ/運動習慣を低学年期に持つことがカギとなります。
もし、お子さんが早生まれであるなら、小学1年生ごろからスポーツの習い事をはじることをおすすめします。
また、スポーツの習い事を選ぶ際は、スポーツ遺伝子を先に調べて、お子さんの体質にあったスポーツを選ぶと楽しく続けることができるかもしれません。
\ 子供に向いているスポーツがわかる/
参考文献
- 橋詰ゆりら. 小学生の体力テストからみる生まれ期およびスポーツ活動が及ぼす体力差. 教科開発学論集 2021 9:89-98.
- ベネッセ「小学生の習い事調査」 小学生が今後してみたい習い事の上位はICT技術に関連 「動画制作」「プログラミング」が人気. PR TIMES. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000939.000000120.html
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