東京オリンピック種目となったスポーツクライミング。
選手の活躍に感動した小学生も多かったのではないでしょうか?
このスポーツクライミング、日本での施設や競技人口も増加中で小学生の習い事としても人気が高まっています。
スポーツクライミングの競技種目にはスピード、リード、ボルタリングの3種目ありますが、小学生が始めるにはボルタリングが適しています。
ここでは、ボルダリングの習い事の費用、メリット・デメリットなどもご紹介します。
すぐにボルタリングを習い始めるのも1つの方法ですが、まずはレジャーとしてボルタリングをお試し体験するのがおすすめ。
いくつかのボルダリング施設を体験して比較すれば、お子さんにあった施設を見つけることにもつながります。
目次
スポーツクライミングの種類
スポーツクライミングの競技種目にはスピード、リード、ボルタリングの3種目があります。
ただし、スピードとリードは大掛かりな設備が必要となるため、実施できる施設が限られています。
一方、ボルタリングは4〜5 mの高さのクライミングウォールがあれば実施可能となるので、日本全国の多くの施設で習うことが可能です。
スポーツクライミングを小学生が習い始める場合の多くは、ボルタリングから習うことになります。
スポーツクライミングの競技種目(参考文献1)
スピード
高さ15 m程の壁に取り付けられたホールドと呼ばれる手がかり足がかりを使って、地上からいかに速くゴールまで到達できるか、タイムを競う種目(ロープとハーネスを使って安全を確保しながら比較的高い所まで登る)。
リード
10数メートルを超える高さのクライミングウォールに設定されたルートを、どこまで高く登ることが出来るかを競う種目(ロープとハーネスを使って安全を確保しながら比較的高い所まで登る)。
ボルタリング
4〜5 mの高さのクライミングウォールに設置された課題を登りきる(完登する)ことができるかどうかを競う種目(地面や床の上に着地用マットを敷いて安全確保しながら登る)。
ボルダリングの競技内容
ボルダリングの競技内容をもう少し詳しく説明しておきます(参考文献2を参考に記載)。
ボルダリングでは、4〜5 mの高さのクライミングウォールに、スタートからゴールまで4~12個のホールドで作成されたコース(課題)が複数(通常1ラウンドあたり4~5課題)設定されます。
設定された時間(通常1課題あたり4~5分)内にゴールまで到達(完登)できた課題数で競い合う種目です。
完登できた課題数が同数の場合は、完登に要したトライ数(以下、アテンプト数)の合計数が少ない順に順位が付けられます。
また、完登数およびアテンプト数が同数の選手がいた場合は、スタートからゴールの中間点付近に設定された「ボーナス」ホールドまで達することのできた課題数が多い順に上位となります。
それでも同順位の場合は、ボーナスに達したアテンプト数の少ない順に上位となります。
通常、予選、準決勝(20名)、決勝(6名)の3ラウンド制で実施されます。
ボルダリングに必要なもの
ボルダリングには、クライミング専用シューズやチョークバッグ(手の滑り止め用の粉を入れたバッグ)、手に塗る滑り止め用の液体チョークが必要になりますが、多くの施設ではレンタルで借りることができます。
そのため、動きやすい服装で靴下を履いていけば特別なものは必要ありません。
もちろん、着替えやタオル、飲み物など、運動するときに一般的に必要なものは持って行ってくださいね。
買う必要はありませんが、ゼビオ のサイトなどでクライミングシューズなどを見てイメージしておくといいかもしれません。
小学生の習い事としてのボルダリング
ボルダリングは低年齢から始めることができ、小学生なら多くの施設でボルダリングを習うことが可能です。
スポーツクライミングの人気の高まりもあり、多くの施設で小学生向けのボルダリングスクールが開校されています。
ボルダリングの習い事にかかる費用
費用は施設(ボルダリングジムなど)によって異なるので、参考までに3つの施設の費用(税込)をのせておきます。
シューズ・チョークはレンタルで利用可能な施設がほとんどですが、必要に応じて自分専用のシューズを購入します。
施設A | 施設B | 施設C | |
入会金 (登録料を含む) | 0円 | 1,650円 | 3,500円 |
月額 | 8,800円 | 7,700円 | 12,000円 |
レンタル(シューズ・チョーク) | 300円(1回) | 500円(1回) | 610円(1回) |
スクール | 週1回、1時間 | 週1回、1時間 | 週1回、1時間半 |
ボルダリングの習い事のメリット
子供の精神的な成長がある
ボルダリングのクライミングには、精神的緊張、不安、達成感、充実感、解放感などがともない、それらが子供の精神的な成長につながります。
ボルダリングを含めたクライミングは、成功よりも失敗の方が多いスポーツです。
失敗を成功に生かすために多くの試行錯誤を行い、思考力とあきらめない心が鍛えられます。
他の受講生が登っている様子を見て応援したり、仲間とどうやって身体を動かせば上手く登れるかなどの会話をしたりするうちにコミュニケーション能力も鍛えられます。
子供の体幹が鍛えられる
傾斜の緩い壁でのクライミングでは、手や腕の力よりも足腰の力や身体のバランス力が重要になります(参考文献1)。
傾斜の強い壁でのクライミングでは、体幹や上肢の力の使い方が重要となります(参考文献1)。
ボルダリングのクライミングを通して、人間の動きの基礎となる体幹を中心とした筋力やバランス感覚などが鍛えられます。
他のスポーツや習い事と並行して習うことも可能
ボルダリングは多くのスポーツで重要な体幹を鍛えることができます。
そのため、ボルダリングをすることで、他のスポーツでのパフォーマンスも向上する可能性があります。
また、ボルダリングでは思考力が鍛えられることやストレス発散効果もあるので、他のスポーツや習い事と並行して習うと相乗効果があるかもしれません。
ボルダリングの習い事のデメリット
ボルダリングの習い事のデメリットは、習うための施設がまだまだ限られていることが挙げられます。
近くに施設がない場合や小学生向けのスクールに空きがない場合は習うことができないかもしれません。
また、ボルダリングでは手指や前腕筋などを負傷する可能性があります。
ケガの予防のため、爪をこまめに切ったり、スキンケアをしたりすることが望ましいです。
まずはボルダリングを体験
東京オリンピックのスポーツクライミングをテレビなどで視聴して興味を持った場合、スポーツクライミングのイメージとしてはスピードの競技の様子を覚えているかもしれません。
スピードの競技とボルダリングは内容が異なるので、小学生がイメージしていたスポーツクライミングとギャップがあるかもしれません。
まずはボルダリングをレジャーとして体験してみて、小学生のお子さんの様子を確認することをおすすめします。
また、複数の施設を体験すると、お子さんにあった施設を見つけることにもつながります。
まとめ
スポーツクライミングの競技種目にはスピード、リード、ボルタリングの3種目がありますが、小学生が習い事とするならボルタリングになります。
すぐにボルタリングを習い始めてもいいと思いますが、まずはレジャーとしてボルタリングをお試し体験するのがおすすめです。
ボルダリングを体験できる施設の検索と予約には、日本最大級のレジャー総合情報サイト「asoview!(アソビュー)」 が便利です。
全国のボルダリング・クライミングに関する店舗が多数登録されているので、効率的に探すことができます。
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参考文献
- 水村信二. クライミング授業を担当して: 総合教育科目スポーツ実習科目群<スポーツプログラムB/G(クライミング)> (授業探訪). 大学教育研究フォーラム 2014 19:68-71.
- 水村信二ら. スポーツクライミング競技における公共施設の重要性. 明治大学教養論集 2015 509: 91-116.
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