春に赤い実をつけるヘビイチゴ。
果実は食べられるけど、イチゴのような甘酸っぱい味はほとんどしません。
味に果物の雰囲気はなく、残念ながらおいしくはありません。
花は黄色で緑の中で目立ちます。
虫に見つけてもらうには都合がよさそうです。
ヘビイチゴは日当たりのよい野原や道端などに生えます。
写真のヘビイチゴは住宅街の近くにある公園に生えていました。
2008年に学名が変わり、学名に和名のヘビイチゴ(hebiichigo)が使用されています。
ヘビイチゴ
ヘビイチゴ(蛇苺)
学名:Potentilla hebiichigo
分類:バラ科キジムシロ属
花期:4~6月
分布:日本全土
名前の由来は、蛇がいるような湿った場所に咲くからとか、果実を蛇が食べるからという説があるが、はっきりしない。
色で見わけ五感で楽しむ野草図鑑(1)
茎は地面をはいながら覆っていく。
3枚の小葉で1枚の葉を形づくっている。
黄色い花の直径は1.2~1.5 cm。
花弁の下には、緑色の5枚の蕚片が目立つ。
紅色の果実は、表面のつぶつぶに細かいしわがある。
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ヘビイチゴの再分類
ヘビイチゴは2008年にキジムシロ属に再分類された際、新しい種名をつける必要が発生しました。
そして、この時に和名ヘビイチゴが種形容語として使用することが米倉らによって提唱されました(2)。
そのため、ヘビイチゴの学名には和名のヘビイチゴ(hebiichigo)が使用されています。
参考文献
- 高橋修, 藤井伸二(監修). 色で見わけ五感で楽しむ野草図鑑. ナツメ社 2014.
- Yonekura K et al. Potentilla hebiichigo Yonek. & H. Ohashi (Rosaceae) and its distribution. J Jpn Bot 2008 83:301-305.