家の外ではなく、家の中でムカデに遭遇することってありませんか?
我が家では5月から7月頃、家の中、特に階段でムカデ(アオズムカデ)に遭遇することがあります。
階段の横には窓があり、換気のためによく網戸の状態で少し開けています。
ムカデは外壁を上り、窓の隙間から侵入してくるようです。
ムカデに遭遇した時はいつもどう対処したらよいかわからず、ほうきと塵取りでムカデを捕獲して屋外に逃がしていました。
でも、ほうきと塵取りによる対処ではムカデに咬まれる危険を感じていました。
そこで、ムカデへの対処法と侵入防止対策について検討してみました。
その結果、我が家ではムカデ出没時には凍らせるタイプの殺虫スプレーで駆除し、ムカデの侵入防止対策には容器タイプの毒餌剤を使用することにしました。
もし、同じようにムカデが家の中に侵入してきて対処に困っている場合は、ここで紹介することを参考に対処法を考えてみてくださいね。
目次
家の中で遭遇しやすいのはアオズムカデとトビズムカデ
我が家で遭遇するムカデは頭部と胴部背面が青黒色で黄色い足を持っており、オオムカデ目オオムカデ科に属するアオズムカデのようです(参考文献1)。
人家周辺には、アオズムカデ以外にも頭部が赤褐色で背面が黒ずんだ色のトビズムカデ(オオムカデ目オオムカデ科に属するムカデ)がよく出没します(参考文献1)。
これら2種のムカデの成体は21対の歩脚があり、体長はアオズムカデで約10 cm、トビズムカデで約15 cmに達します(参考文献1,2)。
夜行性で、初夏より晩夏にかけ活発に活動を行ない、遮蔽物に沿って室内に侵入することがあります(参考文献1)。
また、布団の中や靴・手袋の中に潜んでいる場合もあるようで注意が必要です(参考文献3)。
不用意に触れることにより被害を受けます。
ムカデに咬まれた場合の対処
ムカデに咬まれると、咬まれた部位に激しい痛みを感じ、赤い斑点、はれ、むくみなどが認められ、多くの場合は咬まれた部位だけの局所的な症状となります(参考文献3)。
この場合、ビニールと薄い布でくるんだ氷で冷やすと痛みが軽減しますが(参考文献4)、早めに医療機関を受診してください。
ムカデに咬まれると、まれに全身性のじんましんや気分不良、呼吸困難といったアナフィラキシー症状が発生することがあります(参考文献3,5)。
アナフィラキシー症状がみられる場合は救急車を要請し、直ちに医療機関を受診してください。
家の中にムカデが出現した場合の駆除方法を検討
我が家では5月から7月頃、家の中の階段でムカデ(アオズムカデ)に遭遇することが度々あり、ほうきと塵取りを使ってムカデの駆除を行ってきました。
具体的には、ほうきでムカデを塵取りに入れ、外に逃がします。
ムカデも生存できてよいのですが、塵取りで運ぶときにムカデが暴れると咬まれる危険を感じていました。
また、ムカデを放す場所によっては再び室内への侵入や隣家への迷惑となる可能性もあるので、ムカデ駆除にはこの対処法はあまりよくないと考えるようになりました。
そこで他のムカデ駆除の方法を検討しました。
殺虫剤は殺虫成分が噴霧場所に残るのが気になる
ムカデを駆除できるものといえば殺虫剤が思い浮かびます。
実際にムカデの駆除には即効性の殺虫剤が効果的です。
でも、殺虫成分が噴霧場所に残るのが気になります。
もし寝室にムカデが現れたとしても、殺虫剤の噴霧は躊躇してしまいます。
また、小さな子供やペットへの影響も気になるところです。
我が家には凍らせるタイプの殺虫スプレーがベスト
いろいろと調べてみると殺虫スプレーの中でも、殺虫成分を含まずにムカデを凍らせて退治できる製品がありました。
これであれば、殺虫成分を含まないので寝室でも使え、子供やペットにも影響が小さいようです。
そのため、我が家では凍らせるタイプの殺虫スプレー(凍殺ジェット)を常備し、ムカデ遭遇時の駆除に使用することにしました。
(凍らせた後の処理として、ほうきと塵取りの出番はまだありそうです。)
凍殺ジェット(フマキラー)
ムカデの侵入防止対策について検討
ムカデは我が家の外壁を上り、窓の隙間から家の中に侵入してくるようです。
そもそもムカデが家の中に侵入してくることが問題なので、ムカデの侵入防止対策が必要です。
そこで、ムカデの侵入防止対策を検討しました。
粉剤タイプのムカデの殺虫&侵入防止剤⇒使用には気乗りしない
ムカデの侵入を防ぐには粉剤を家の周囲にまく方法がありますが、まくときの粉の飛散や、量が必要になること、まいた粉が白く目立つことなどが気になります。
粒タイプのムカデ用毒餌剤⇒使用に抵抗感
粒タイプの毒餌剤もありますが、家の周りにまくのは抵抗がありました。
子供が素手でつかんだりする可能性もあります。
我が家には容器タイプのムカデ用毒餌剤がベスト!
ムカデ用毒餌剤には容器タイプもあります。
容器タイプの毒餌剤だと、容器の中に毒餌剤入っているので取り扱い時にも安心感があります。
また、容器があるので子供が素手で毒餌剤に直接触れる可能性も低くなります。
そこで、我が家では容器タイプの毒餌剤(ムカデコロリ)を使用することにしました。
設置は簡単で玄関先やコンクリート面などの場所に置くだけです。
効果は約1ヶ月ということなので5月頃から夏の間定期的に設置することになります。
ムカデコロリ (毒餌剤) 容器タイプ(アース製薬)
まとめ
我が家に出没するムカデ(アオズムカデ)への対処法と侵入防止対策を検討した結果を紹介しました。
我が家では、家の中にムカデが出現した場合は凍らせるタイプの殺虫スプレーで駆除し、ムカデの侵入防止対策には容器タイプの毒餌剤を使用することにしました。
住まいや家族構成、ペットの有無によってムカデへの対処法は変わってくると思いますが、ここでご紹介した内容が何かの参考になると幸いです。
参考文献
- 森谷清樹. 日本の有毒節足動物. 化学と生物 1986 24(9):618-624.
- 安富和男, 梅谷献二. 原色図鑑/改訂・衛生害虫と衣食住の害虫. 全国農村教育協会 1995.
- 佐藤新平ら. ムカデ咬傷後にアナフィラキシーショックとなった1例と姫島村におけるムカデ咬傷の検討. Med Entomol Zool 2013 64(4):223-226.
- MSDマニュアル 家庭版. https://www.msdmanuals.com/ja-jp/
- 原田晋ら. ムカデアレルギーの3例 -ハチアレルギーと交叉性に関する検討を含めて-. アレルギー 2005 54(11):1279-1284.
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